熊本県内で地滑りや護岸の崩壊、天草市では緊急安全確保

長妻昭明、大木理恵子、村上伸一
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 九州付近に停滞する前線の影響で、熊本県内は18日も大雨が降り続いた。地滑りや護岸の崩落など各地で被害が発生した。熊本地方気象台によると、19日以降は、非常に激しい雨は減るものの、前線が停滞する見込みで、引き続き土砂災害などに警戒が必要という。

 気象台によると、11日の降り始めから18日午後4時までの総雨量は、山鹿市で8月の降水量の平年値(233・2ミリ)の4倍を超える1038・5ミリを記録。天草市本渡で840・5ミリ、玉名市で737・0ミリ、宇土市で733・0ミリなどに達した。熊本市中央区では745・5ミリとなり、8月の平年値(195・4ミリ)の3倍を超えた。

 県によると、天草市本渡町広瀬では17日、大矢崎地区の斜面で地滑りが発生。土砂災害が起きる可能性があるため、同地区の21世帯41人に避難情報で最も高い警戒レベル5の「緊急安全確保」が出た。18日午後3時半現在、41人全員の避難が完了しているという。

 警戒レベル4の「避難指示」は午後5時現在で、水俣市八代市など5市町の約11万世帯25万人に出されている。

 住宅の浸水被害では和水町と天草市で計5棟が床上浸水、天草市や上天草市など5市町で計48棟が床下浸水した。

 熊本市中央区新屋敷3丁目では17日、用水路の護岸の一部が崩れ、けが人はいなかったが、近くの市道が通行止めになった。あさぎり町によると、同町皆越でも17日夕、町道が幅約3・5メートル、長さ約10メートルにわたって崩落し、会社員の乗用車が巻き込まれたが、けがはなかったという。

 交通機関は、JR九州によると、新幹線は熊本と鹿児島間の下りが一部を除き、始発から運転見合わせ。県内を走る特急列車は始発から、快速列車と普通列車は午後2時以降、全て運休した。19日は、新幹線は通常通り、快速と普通列車は本数を減らしての運行、特急列車は終日運転見合わせの予定という。(長妻昭明、大木理恵子、村上伸一)

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 大雨に見舞われた球磨川で18日、2人の遺体が見つかり、警察が身元の確認を進めるとともに雨との関連を調べている。球磨川では錦町の古川幸さん(76)が13日から行方不明になっている。

 八代署によると、熊本県八代市植柳下町の球磨川で、身長約170センチで60~80代とみられる男性の遺体が浮いているのが見つかった。

 人吉署によると、人吉市上新町の球磨川では、「草むらに人のようなものが引っかかっている」と住民から110番通報があり、50~80代とみられる女性の遺体が見つかった。