IT高度技能者を養成 大学で社会人学び直し講座 福井

中田和宏
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 福井大学は、就職を目指す失業者や転職希望の社会人が大学で学び直す受講無料の「リカレント教育」を10月から始める。地元企業の需要をふまえて「サイバーセキュリティー」「システム開発」の2コースを設け、2カ月間の集中講義で情報技術の高度技能者を育てる。

 新型コロナウイルスの影響で広がるリモートワークなど、地元企業でもDX(デジタルトランスフォーメーション=デジタル化による変革)が加速する一方で、専門知識を持った人材の育成が追いついていない。そこで福井大は「私の職業再構築支援プログラム」を組み、一度社会へ出た人らにIT技能者として活躍してもらう仕組みを考えた。

 受講無料で募集は30人。年齢や居住地に制限はなく、失業者や非正規社員、転職希望者のほか、再び働きたい女性、福井へのU・I・Jターン希望者など広く対象にしている。

 プログラムは金曜日の夜間や土、日曜を中心に開講し、2カ月間で計152時間以上を履修する。福井工業大学や福井県、金融機関など地元産官学と連携して講師の派遣を受けるほか、インターンシップも実施し、正規雇用に向けた企業とのマッチングにも取り組む。

 IT知識の差に配慮して、初歩的な補習用オンラインコンテンツも準備。クラス分けは少人数制にし、大学院生も個別指導を手伝うという。事業を主導する竹本拓治教授は「やり切れば、基礎から応用までしっかりと身につくプログラムを組んだ」という。

 申し込みは9月6日まで。8月23日に福井市開発1丁目のハローワーク福井で説明会を開催。希望に応じて9月3日までの平日に大学で説明会を随時設ける。募集要項を大学の公式サイトに公開している。

 学び直しの場となるリカレント教育は、福井大では教員免許の更新講習で実践しているが、不特定の人を対象にするのは初めて。プログラムは今年度限りだが、実施責任者の末信一朗副学長は「リカレント教育は地域の大学が真剣に取り組むべき事業であり、これを礎に広げたい」と話している。(中田和宏)