公的病院でのコロナ病床確保 国は積極的に動け

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松浦新
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経世彩民 松浦新の目

 新型コロナウイルスの感染が再び急拡大し、入院ができずに自宅療養を求められる患者が増えている。急に酸素吸入が必要な状態になっても救急搬送先を見つけるのが難しいケースもあり、命の危険と隣り合わせの状態だ。コロナ患者用のベッドの不足は民間病院の受け入れが進んでいないせい、ともされるが、国が管轄する病院の受け入れも低調で、その役割が問われている。

 厚労省が管轄する「国立病院機構」(NHO)は、旧国立病院が独立行政法人化した組織で、全国に140病院を持つ日本屈指の病院グループだ。同じく、厚労省管轄の「地域医療機能推進機構」(JCHO)は旧社会保険病院、旧厚生年金病院、旧船員保険病院の三つの病院グループを統合した独立行政法人で、理事長は政府対策分科会の会長を務める尾身茂氏だ。

 両機構のコロナ患者の受け入れ状況をまとめた内部資料を記者は入手した。それによると、NHO系列の病院は計約3万9千床(4月現在)あるが、コロナ病床がある病院は95で計1854床。全体の4.8%だ。

 JCHOは全国57病院の計約1万4千床(同)を持つが、コロナ病床は43病院の計816床。5.7%にとどまっている。実際の受け入れ患者数は8月6日時点でNHOが695人(1.8%)、JCHOが345人(2.4%)と、なぜもっと受け入れられないのかと疑問に思う水準だ。

 東京都の直近の状況を見てみよう。新規感染者が過去最高を記録し続けている危機的な状況で、18日現在でみると、コロナ療養中の約4万人のうち、入院できているのは1割に満たない約3800人。そのほかは、1万2千人余が「入院・療養等調整中」で、自宅療養が2万2千人余。自宅療養中に死亡する例も目立ち、患者が抱いているだろう心細い気持ちは決して人ごとではない。

 その東京都内で、両機構の受け入れ状況はこうだ。NHOは3病院の1541床のうち、確保病床は128床(8.3%)、JCHOは5病院1455床のうち、158床(10.9%)にとどまっている。

 なぜ両機構での受け入れを増…

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