70歳の「ドラマスタイリスト」 手がけた作品200本

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70歳の今も現役で働く西ゆり子さん
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 テレビドラマで俳優に着せる衣装を選ぶ「ドラマスタイリスト」として活動して25年あまり。西ゆり子さん(70)はファッションで役柄を表現するプロとして、およそ200本の作品を担当してきた。「俳優と服のパワーが合わさって、何百倍にもなるときが楽しいの」と語る。

 西さんのスタイリングの基礎は、正統派のコンサバティブな装いだ。「しゃきっと、きちんと、清潔感。これがいちばん重要。そこに華やかさや個性を加えるのよ」

 東京・赤羽で育った。あれは粋、これはやぼ、そんな言葉が行き交っていたという。「上下ダボダボの服とか、だらしがない格好が好きじゃないのは育った環境のせいなんでしょうね」

 雑誌「アンアン」でスタイリストという職業を知り、20代はファッション誌を中心に見よう見まねで仕事を覚えた。30代でアイドル歌手のステージ衣装やCDジャケットを担当したのを機に、服ではなく、着る人を魅力的にみせるスタイリングの楽しさを知った。テレビ番組からも声がかかるようになり、「なるほど!ザ・ワールド」の楠田枝里子さんや、バラエティー番組で活躍した山田邦子さんの衣装も手がけた。

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仕事に没頭していた若き日の西さん

 ドラマの仕事を始めたのは40代半ばから。1997年に放送された「ギフト」(フジテレビ系)で、その面白さに目覚めた。

 主演の木村拓哉さんが着用したのは、当時デザイナーのトム・フォードが手がけていたグッチのスーツ。共演する俳優の衣装を担当した西さんは、刑事役の倍賞美津子さんにはマックスマーラのスーツやドリス・ヴァン・ノッテンのブラウスを、社長役の室井滋さんにはケンゾーの服やクリスチャン・ルブタンの靴を選んだ。

記事の後半では、「セカンドバージン」(NHK)のときのエピソードやテレビドラマの衣装選びで大切なこと、好きな着こなしについて語ります。

 ハイブランドの服は当時のテ…

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