苦境の旅館、夏休みも低調 葛藤する経営者の思いとは

有料会員記事新型コロナウイルス

聞き手・箱谷真司
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 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、宿泊業がさらなる苦境に陥っている。感染対策に追われる一方、客の減少で廃業するケースも。書き入れ時の夏休みも低調が続く。現状を乗り越える方策があるのか。日本旅館協会関西支部連合会会長で、大阪府池田市の温泉旅館「不死王閣」を経営する岡本厚さん(63)に聞いた。(聞き手・箱谷真司

 ――旅館経営の現状をどう見ていますか。

 「夏休み期間に入って宿泊客が戻りつつあったが、8月からの緊急事態宣言の影響で1~2割のキャンセルが出ている。コロナ前の2019年と比べると、昨年は売り上げが4割減、今年は6割減になる見通しだ。昨年は政府の観光支援策『Go To トラベル』もあって8~10月は前年と同じほどの売り上げに戻ったが、今年はそういった支援策がない」

 ――ほかの旅館も同じような状況ですか。

 「大阪の中心部と郊外ではかなり違う。インバウンド訪日外国人客)やビジネス客の割合が多い中心部のホテルはひどい。売り上げが例年の10%に達しないところもある。コロナが落ち着いても、オンライン会議の定着などでビジネス客は元に戻らないと考えられる。インバウンドも元通りになるには3年はかかるのでは。中心部のホテルを助ける方法が思いつかない」

 「郊外の旅館は中心部よりはましだ。不死王閣の宿泊者は8割ほどが関西圏から。コロナ前はインバウンドが2割ほど占める時期もあったが、中心部のホテルよりは少ない。東京や京都でも、中心部と郊外では同じような構図だろう」

「真水」の支援が必要

 ――廃業あるいは倒産した旅…

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