茶粕から水素発生?きっかけは歓迎会、高校生に特別賞

小林誠
[PR]

 静岡特産のお茶にまつわる研究に取り組んだ静岡北高校の生徒たちが、今春の国際大会「国際学生科学技術フェア(ISEF(アイセフ))」で特別賞を受賞した。自由研究の成果を競う国内大会で上位入賞にあたる「花王賞」に選ばれ、日本代表の一員として参加。この縁で、7月には大手日用品メーカー「花王」の研究者らとオンラインで交流した。

 同高3年の谷本里音(りお)さんと望月凌(りょう)さんは、お茶をいれた後に残る茶粕(かす)を鉄イオン溶液にまぜて光を当てると、水素が発生することを見つけた。

 きっかけは、所属する科学部の新入生歓迎会。茶粕と鉄分の溶液を使った日本古来の染色技術を実演した。たまたま太陽光に当たっていた染料から泡が出ていることに気づき、調べてみると水素が含まれていることがわかった。その後、実験を繰り返し、安価で安定的に水素を製造できる装置を開発した。

 全国の高校生や高専生らが競う昨年12月の「JSEC(ジェイセック)(第18回高校生・高専生科学技術チャレンジ)」(朝日新聞社、テレビ朝日主催)で研究成果を発表し、花王賞を受賞。今年5月にオンラインで開かれたISEFで、エネルギー分野の特別賞「エジソン・インターナショナル賞」1等に輝いた。

 7月29日には、花王の久保英明・常務執行役員らとオンラインで交流。同社の研究者からは、茶粕以外にも応用が可能かどうか、など様々な質問が寄せられた。谷本さんと望月さんは「研究を通じて様々な交流が広がることを実感できてうれしい。今の研究も含めて、選択肢を広くもって進みたい」と話した。(小林誠)