盛岡大付の緻密なデータ班 投手の癖から勝ち筋を発見

西晃奈
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 夏の甲子園で16日に初戦を突破した盛岡大付には、相手チームの情報を集めて分析する「データ班」がある。頭脳でベンチ入りメンバーを支え、チームの勝ちに貢献している。

 データ班は、岩手大会でベンチ入りできなかった3年8人からなり、AとBの2班ある。相手チームの試合をビデオやネットで見て、投手の癖や守備シフトの敷き方をつかみ、監督や選手に伝える。

 その分析は岩手大会で生きた。

 チームは、春季県大会決勝で花巻東に完封負けを喫したが、敗因は打者ごとに守備シフトを敷かれたことだった。

 そのため、B班班長の杉原大師君らは各校の守備位置を研究し、守備の穴を探し出した。選手はそれを元に、空いている場所を狙って打つ練習を重ね、全試合で打ち勝った。

 甲子園では、初戦の相手、鹿島学園(茨城)のエース薮野哲也君(3年)を分析。投球動作の速さや配球の傾向をつかみ、攻略につなげた。

 2回戦は沖縄尚学。初戦で相手打線を2安打完封したエース、當山渚君(3年)を中心としたチームだ。A班班長の田代颯君は、内角を突く直球のキレがよく、変化球も低めに集めているとみて、対策を考えている。

 田代君は内野手だったが、大会前に肉離れになり、関口清治監督からデータ班に指名された。

 「初戦に勝ってほっとしたけど、甲子園は簡単に勝てる場所ではないと感じた」と引き締める。「相手投手の癖、決め球、得意な球種の割合も全部出して、次は序盤から打てるように支えたい」と話す。

 エースの渡辺翔真君(3年)は「感謝の気持ちを言い表す言葉がない」と言う。「データを生かすも殺すも自分たち次第。最大限に生かして、必ず結果で返したい」と誓う。(西晃奈)