米、3回目のワクチン接種へ デルタ株拡大でブースター

ワシントン=合田禄
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 米政府は18日、3回目の新型コロナウイルスのワクチン接種を9月20日から始めると発表した。2回目のワクチン接種から時間がたつと、感染力が強いデルタ株などに対する免疫が落ちるというデータが出てきていることから、追加接種で免疫を高める「ブースター」が必要だと判断したという。

 3回目の接種は、ファイザー製とモデルナ製を2回打ってから8カ月経過した18歳以上の人が対象。米国では昨年12月にワクチン接種が始まったため、優先して1、2回目のワクチン接種を受けた医療関係者や高齢者の人たちから、3回目の接種が始まる。

 米国では今夏に入って急速にデルタ株が広がった。ホワイトハウスの新型コロナウイルス対応チームは、デルタ株の拡大にともなって感染を防ぐ効果がファイザー製が76%から42%に、モデルナ製は86%から76%に落ちたというデータを重視した。ワクチンの2回接種によって感染を防ぐ効果が、ニューヨーク州では92%から80%に落ちているデータにも注目した。2回接種であっても重症化や死亡を防ぐ効果は依然高いという。

 米疾病対策センター(CDC)によると、米国内の1日の感染者は6月後半に約1万2千人(7日間平均)まで減ったが、最近は約13万人(同)まで増加している。

 米国ではジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製のワクチンも緊急使用が許可されているが、このワクチンが使われ始めたのは3月からだったため、追加接種についてはさらなるデータが出てから判断するとした。(ワシントン=合田禄)

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