画家の富山妙子さん死去 光州事件テーマ、海外にも影響

武田肇

 富山 妙子さん(とみやま・たえこ=画家)18日、老衰のため東京都内の自宅で死去、99歳。故人の遺志で葬儀は行わず、後日お別れの会を開く。

 1921年、神戸市生まれ。旧満州中国東北部)の大連とハルビンで育つ。女子美術学校(現・女子美術大学)を中退。戦中から画家の道を歩み、戦後は炭鉱や日本の植民地支配をテーマにした作品を発表。韓国で80年5月、民主化を求める多くの市民が軍に殺害された光州事件を題材にした版画シリーズは海外でも展示され、影響を与えた。2011年の東日本大震災以後は原発問題もテーマとした。韓国の民主化運動に貢献したとして今年6月、韓国政府から国民勲章が授与され、ソウル・延世大で大規模個展「記憶の海へ」が開催中だった。(武田肇)