脱「お堅い企業」へ社風一新 創業71年の三洋化成工業

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田中奏子 聞き手・田中奏子
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 社内メールの敬称は「殿」、真夏でもスーツ、役員会議は形式重視で一日がかり――。そんな典型的な「お堅い企業」だった老舗化学メーカーの三洋化成工業京都市)が、6年前に始めた改革で、まるでベンチャーのような自由な社風に一変した。新規事業の創出につながるなど、成果も出始めている。

 6月、同社が農業事業への参入を発表した記者会見。社長らと並んで座って質疑応答を任されたのは、事業のリーダーを務める庄司直史さん(31)。入社8年目の若手だ。

 アミノ酸が結合した「ペプチド」を農作物に与えて生育を促すという、新しい技術の実用化を目指す事業。情報収集のための全国出張や、会社の空き地でのテスト栽培を庄司さんらが提案すると、すんなりOKが出た。自治体との実証実験も、上司がすぐに社長まで話を通してくれ、トントン拍子で決まった。

 役職や年齢に関係なく意見を出し合い、若手でも会見という表舞台に立つ。かつてなら考えられないことだった。

 同社は創業71年。おむつの…

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