今日も誰かが誰かを助けてる 感謝状ニュースのぬくもり

奥山晶二郎
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メディア空間考 奥山晶二郎(withnews編集長)

 ニュースサイトの読まれているランキングの上位には、「感謝状」の記事が入ることが少なくありません。過激な言葉が幅をきかせていると思われがちなネットの世界なのに、意外な感じもします。

 この人が、その場にいなかったら大変なことになっていたかもしれない――。機転をきかせ、誰かのピンチを救った人をたたえる感謝状の記事には、私たちの隣にいる身近な人たちのかけがえのない物語が詰まっています。そんな感謝状にまつわるよりすぐりの記事を紹介します。

■37歳主婦、海底から高2を救助 シンクロの経験生きる

 溺れた高校生を救った女性は、小学校から高校までシンクロを習っていたそうです。水深2メートルから引き上げた行動自体、すごいことですが、「誰でも溺れて水を飲んだらパニックになる」という言葉に、泳ぎをたしなんできた人ならではの説得力を感じました。

■路上に4歳児、声をかけない大人 「迷子だ」9歳の直感

 警察犬も動員して捜索する中、迷子の4歳児を助けたのは9歳の小学4年生でした。不安そうにたたずむ男の子を見ても声をかけない大人たちがいる中、「悪い者ではありませんよ」と声をかけた心遣いが胸に迫ります。

■女子高校生3人、高齢者を保護 30キロ以上道迷う?

 困っている様子の高齢の女性に「何かおかしいな」と感じて声をかけた女子高校生3人の記事です。自分だったら、こんなに的確にすぐ行動を起こせるかわかりません。人のぬくもりと冷静な判断。できそうでできない活躍だと感じました。

■ホームから転落、列車との隙間は15cm 大学生が救助

 列車が迫る中、「カランカラン」という音で気づき、とっさの判断ですくい上げた女性は目が不自由な人でした。「助けるのは当然なこと。大きなケガがなく本当に良かった」。感謝状を贈られた大学生の将来の夢は警察官だそうです。

畑に急病人「救助に向かいます」 快速列車止めた運転士

 人命救助のためとはいえ、列車を止めるという決断は、なかなかできるものではありません。プロの仕事って何なのか考えさせられます。当時、車内にいた50人の乗客から一切、苦情がなかったというくだりも心に残りました。

 

筆者プロフィール

朝日新聞のスマホ世代向けメディアwithnews編集長。00年入社。「朝日新聞デジタル」立ち上げに関わり、動画、データジャーナリズム、SNS連動企画などを担当。14年にwithnewsをスタートした。コラム「マスニッチの時代」連載中(http://with.media/3lDmJ4s別ウインドウで開きます別ウインドウで開きます)。ツイッターは@o98mas奥山晶二郎