金メダリスト救った五輪スタッフ、ジャマイカが正式招待

荒ちひろ
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 東京五輪で競技会場に向かうバスを乗り間違えたジャマイカの金メダリストを救った大会スタッフに、ジャマイカ旅行が贈られた。都内の同国大使館で19日に「感謝の会」が開かれ、駐日大使らが謝意を伝えた。

 「人類には、分かち合い、無私無欲に親切になれる能力がある。彼女の行動は、私たちが力を合わせればどれだけ大きなことを成し遂げられるかを示した」

 オンラインで式典に参加したジャマイカのエドモンド・バートレット観光相は力を込めてこう述べ、選手を助けた大会スタッフの河島ティヤナさん(25)の行動をたたえた。さらに「河島さんをジャマイカに招待する」と発表した。

 河島さんは4日、江東区の会場で、バスを乗り間違えて困っていたジャマイカのハンスル・パーチメント選手に遭遇。1万円を渡し、タクシーで新宿区国立競技場に向かうのを手伝った。パーチメント選手は無事、男子110メートル障害の準決勝に出場し、翌日の決勝で金メダルを獲得した。

 パーチメント選手は後日、河島さんに金メダル獲得の報告と感謝を伝えに行った。その際の動画がSNSで拡散し、「心が温まる」などと話題になっていた。

 19日の式典では、ショーナ・ケイ・リチャーズ駐日大使が「世界中のジャマイカ人を代表して、河島さんの善意に感謝を表します」と述べ、「JAMAICA」の文字が入ったキャップやTシャツなどを手渡した。パーチメント選手も動画で参加し、「ありがとうございます」と日本語を交えながら、感謝の思いを語った。

 河島さんは「ただ私ができることをしただけですが、とてもうれしい」と応じ、笑顔をみせた。(荒ちひろ)