「関東ナンバーが数倍に…」フジロック開始、住民の不安

有料会員記事新型コロナウイルス

伊丹和弘、高橋俊成
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 新潟県湯沢町の苗場スキー場を舞台に、国内最大級の野外音楽イベント「フジロックフェスティバル」が20日から始まる。昨年はコロナ禍で中止、今年は13都府県に緊急事態宣言が出ている中での開催となる。主催者は感染対策を万全にして開催するといい、コロナ禍で打撃を受ける地元の観光団体からは歓迎の声がある一方で、地元町民からは不安の声も漏れる。

 湯沢町の昨年度の観光客数は、前年度より5割減の約178万人で過去最低。苗場観光協会の佐藤高之会長は「昨夏はフジロック中止に加え、運動部の合宿が次々とキャンセルされた。冬も、スキー場がコロナ感染拡大で閉鎖され、大きな打撃を受けた」という。国など行政からの支援ではその損害は補えない。「やれることを一つひとつ増やしていくしかない」

 今年は、昨年中止したタケノコや山菜採りのツアーを再開。合宿も一部受け入れた。「これまでに得た経験や対策で、フジロックも乗り切りたい」と話す。

 期間中は苗場周辺だけでは収容できず、町全域の宿泊施設がほぼ満室。南魚沼市群馬県みなかみ町に泊まる人もいるという。

 湯沢町は、町内の観光施設などで働く人々へのワクチンの職域接種を、代替して苗場プリンスホテルで行った。また、4月以降、関係者と感染拡大防止対策連絡会議を5回開いた。町産業観光部の南雲剛部長は「主催側は、専門家などから要望される対策を全て受け入れた。町が中止を要請することはない」という。

「地元の医療に負担かけない」

 主催者の感染防止対策は▽来場者を例年の半分以下に抑制▽酒類の販売・持ち込み禁止▽立ち位置指定・ブロック設定による人数制限▽希望者に無料抗原検査など、多岐にわたり、公式サイトで公表している。

 フジロックなどと並び3大ロックフェスとされる「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」(茨城県、8月7~9、14、15日)は、「地元医療機関の負担が増す」と懸念する地元医師会の要請を受け、7月に中止を決めた。フジロックは場内に医療スタッフを配置。「コロナで病院搬送が必要な場合、基本的に地元の医療に負担をかけない形で、提携の病院に搬送する」と主催社「スマッシュ」取締役の石飛智紹さん。

 また「チケットの払い戻し」にも応じる。通常、音楽イベントはチケット購入後の自己都合の払い戻しはできない。コロナ禍対応で会場で発熱などが確認できれば払い戻すケースも増えたが石飛さんは「それでは感染拡大の懸念がある」と指摘する。「チケットを使ってないなら、有効期限日後でも払い戻せる。参加に不安を感じた人、体調が気になる人は、来場しないでほしい」と呼びかける。

「人口8千人の町に…」

 一方、湯沢町民からは開催に…

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