米独禁当局、フェイスブックを再提訴 「独占力」を主張

ワシントン=青山直篤
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 米連邦取引委員会(FTC)が米フェイスブック(FB)を反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで訴えた訴訟で、FTCは19日、ワシントンの連邦地裁に修正訴状を提出し、「FBが少なくとも2011年以来、継続的に個人向けSNS市場での独占力を保持している」と改めて強調した。FTCの訴えが6月末にいったん却下されたことを受け、訴訟継続に向け従来の主張を補強した。

 連邦政府による歴史的な独禁法訴訟として注目されるこの訴訟では、顧客が「無料」と認識して使うFBのような事例で「独占力」を立証できるかが焦点だ。連邦地裁は訴状を却下した際「(独占力を及ぼす)市場の境界すら定かではない」と述べていた。修正訴状でFTCは、「個人向けSNS」を、ツイッターのような情報発信サービスや、リンクトインのようなビジネスSNSとは異なる「市場」と規定した。

 その上で「12年以来、米国の個人向けSNS市場で、利用者が費やした時間のシェアはFBが80%を超えた」といったデータを盛り込んだ。SNSでは利用者が増えるほど便益が増す「ネットワーク効果」が働き、新規参入が難しくなる点も強調。FBによる他のアプリの買収により、参入障壁がより高まったと主張した。

 08~09年にFTC委員長を務めたウィリアム・コバチッチ氏は「FTCは、訴訟が次の段階へと続くのには十分な主張をした。訴訟はまだ序盤に過ぎない」との見方を示した。

 FTCは昨年12月、FBによる写真投稿アプリ「インスタグラム」やメッセージアプリ「ワッツアップ」などの買収が、将来性のあるライバル企業を取り込んで競争を阻む行為だとして提訴。ワシントンの連邦地裁は今年6月末、FTCの主張が「法的に不十分」として訴えを却下していた。(ワシントン=青山直篤)