緊急事態宣言の対象地域が20日から拡大された。コロナ禍の中で結婚式を開いてもいいのか。感染リスクを踏まえ、そう思い悩むカップルは多い。でもそんな今だからこそ、式の意味を見直し、新たな形を模索する動きも始まっている。(小林直子)
「キャンセルを考えています」
愛知県豊田市の結婚式場「アージェントパルム」のウェディングプランナー藤井菜実さん(35)に、式を2カ月後に控える20代の新郎から電話があったのは1月のことだった。
打ち合わせも順調だったのになぜ――。藤井さんが2人から話を聞くと、コロナ禍ならではの葛藤が見えてきた。
感染予防のため、会食を控えたいというゲストがいること。「ゲストを呼べないなら式をする意味があるのか」という疑問。両親からの「形だけの式で良い」という言葉への抵抗感……。
そこで、藤井さんは新郎新婦とともにプランを一から作り直した。その末にたどり着いたのが、「挙式披露宴」というスタイルだった。
通常は20分ほどで終わる挙…

新型コロナウイルス最新情報
最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[もっと見る]