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広がる酸素ステーション、でも… 専門家「一時しのぎ」

有料会員記事新型コロナウイルス

岡戸佑樹、池上桃子 小林直子、長野佑介
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 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、容体が悪化した自宅療養者に酸素を投与する「酸素ステーション」を設置する動きが各地で広がる。投与に使う装置が不足するおそれがある中、必要な人に行き渡らせるための緊急措置だ。ただ、課題を指摘する声も上がる。

 「現在の状況を医療非常事態と位置付ける」

 東京都小池百合子知事は、17日の新型コロナ対策本部会議でそう強調した。都はこの日、閉館した国立児童館「こどもの城」(渋谷区)に「酸素ステーション」を8月下旬に開設すると発表。ホール内に間仕切りした上で、130程度の病床を設ける計画だ。受け入れ対象は救急搬送を求めた自宅療養者のうち、救急隊が症状が軽いと判断した人。24時間態勢で酸素投与や点滴の対応をする。症状が治まった後に自宅に移送し、常駐する医師の判断により、入院となることもある。

 背景には、増える一方の自宅療養者数がある。都によると、19日時点で2万6千人を超えた。8月だけで死者は8人となっている。12日には親子3人が感染し、うち40代の母親が死亡するケースもあった。

 自宅療養者が容体が急変した場合、どう対応するか。医療機関への救急搬送を求めても受け入れ先が見つからず、調整に時間がかかる事例も頻出している。こうした中、担当者は「容体が悪化した自宅療養者が安心感を得られるし、重症化の予防にもつながる」とねらいを語る。都は同様の酸素ステーションを計3カ所設ける方針で、病床は合わせて400床程度になる見込みだという。

 課題は医療スタッフの確保だ。旧こどもの城の酸素ステーションでも、運営に必要な医師や看護師の確保に向けて調整を進めている。都内の病床使用率は64%に達し、体調が悪化した自宅療養者の入院先をどう確保するかも課題となる。

 また、自宅で酸素吸入ができる「酸素濃縮装置」も不足しつつある。都が用意した約500台のうち残りは17日時点で約50台。2日から自宅療養者に貸し出しを始めたが、担当者は「感染の波が大きく、需要が想定以上に高まっている。この状況が続けば枯渇があり得る」と危機感を強める。

 在宅のまま、空気を取り込ん…

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