遺言で「動物愛護に役立てて」 愛犬家5700万円寄付

佐々木康之
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 動物愛護に役立ててほしい――。昨年12月に亡くなった愛犬家の男性から、約5700万円が地元・神奈川県横須賀市に寄付された。男性は遺言で、市が運営する動物愛護センターでの活用を望んでいた。

 市によると、男性の遺言執行者から今年1月、寄付の申し出があった。遺産整理で寄付額が確定し今月19日、5693万7477円が市に振り込まれた。寄付者の氏名や年齢といった個人情報は遺言執行者から知らされなかったという。

 センターの事業費は年間2300万円ほど。少額が寄せられたことは以前もあったが、「これほどの大金が寄付されたのは初めて」と市保健所の担当者。

 センターでは負傷したペットの保護のほか、引き取り先のない犬や猫に新たな飼い主を見つける譲渡事業などを担う。昨年度は犬13匹、猫70匹のもらい手を見つけ殺処分を最小限に抑えた。市は寄付金を基金化することも視野に、故人の遺志を生かした事業に充てたい考えだ。

 同市では今年5月にも、高齢の匿名男性が「何かの役に立てて下さい」と書かれた手紙を添えた現金6千万円入りのリュックサックを市役所に持ち込み、寄付する出来事があった。(佐々木康之)