オリパラアプリ、揺らぐ公正さ デジタル庁に重い課題

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中島嘉克、杉山歩 松浦新
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 東京五輪パラリンピック向けアプリ(通称オリパラアプリ)の発注プロセスを検証した報告書が、20日に公表された。内閣官房IT総合戦略室幹部らが、公正な入札を装うような対応をしていた。デジタル庁の9月発足に向け、検証と再発防止が重い課題となる。

 「この見積もり項目そのままで大丈夫です。これぐらいの荒さです。税込み70にまとめていただけると助かります」。弁護士チームの報告書によると、IT室の担当者は別の会社の参考見積書をLINEで送り、他社に70億円での見積書提出を依頼していた。

 IT室の別の担当者は「一桁億ではなく、また、三桁億でもない」といった表現で、予算の規模感を会社側に伝えていた。

 国は適正な予定価格を決めるため、複数社から見積もりを取るようにしてきた。明確なルールはないが、IT室幹部らは3社分が必要だと考えたという。IT室の担当者は、見積もりの提出を拒んだ企業に「押印もいらないし、担当者の名前もいらない」などとしつこく頼んでいた。報告書は、「入札方式による調達手続きに関わる者としての意識を欠いたものといわざるを得ない」と批判した。

 アプリには、発注を担ったIT室幹部が関わったシステムも一部採用されていた。民間出身のこの幹部は、国の発注事業で自ら利益を得られる予定だった。週刊誌の報道後に幹部は利益配分の権利を放棄しており、報告書では「国民の疑念を招くおそれがあるといわざるを得ない」とした。

IT室、進む民間人登用

 今回のアプリ発注を担ったI…

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