イスラム主義勢力タリバンによるアフガニスタンでの権力掌握に抗議し、国際社会に支援を求める人々が21日、ロンドン市内で集会を開き、市内を行進した。多くの人々が「タリバンは人権を抑圧した過去から変わっていない」と訴え、国際社会に対し、タリバン主導で進むとみられる新政権を承認しないよう求めた。
ロンドン中心部にあるハイドパークの一角は同日午後、アフガンの国旗やプラカードを手にした人々で埋め尽くされた。プラカードには「アフガン女性を守れ」「米国とNATO(北大西洋条約機構)は失敗した」「米国とNATOの手はアフガン人の血で染まっている」などのメッセージが書き込まれていた。
英メディアは参加者は数千人規模と報じている。
「タリバンは平和をもたらさない」と掲げていたのはロンドン市内の自営業アタさん(24)。10歳当時に親と英国に移り住んだが、親族や友人は今も首都カブール市内に残る。やりとりを続けているが、「男たちは生活を支えるために外に出ているが、女性はタリバンを恐れて室内に隠れている。子どもも不安で公園で遊べなくなった」。
タリバン執行部は権力を掌握して初となる今月の記者会見で、女性の権利を尊重すると主張したが、彼らが解釈する「イスラム法の範囲内で」とのただし書きを付けており、アタさんは「誰も信用していない」と憤った。
主催者の一人で、アフガン系…
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