【詳報】山中竹春氏IR中止宣言「可及的速やかに検討」

有料会員記事横浜市長選挙

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 横浜市長選が22日、投開票日を迎えました。同市長選としては最多の8人が立候補し、カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の是非や、新型コロナウイルス対策などをめぐって論戦が交わされました。投票は午後8時で締め切られ、午後9時15分から、市内18カ所の開票所で即日開票されます。有権者はどう判断したのか、タイムラインで詳報します。

15:00

山中氏、緊張の面持ちで当選証書を受け取る

 「身の引き締まる思い」。横浜市長に初当選した山中竹春氏(48)は23日午後、横浜市役所を訪れ、緊張した面持ちで当選証書を受け取った。

 その後、報道陣の取材に応じた山中氏は「横浜市を全力をもってよくする。市民が本当に住んでよかったと思える横浜市をなんとしても作るという強い責任感でいっぱいだ」と抱負を述べた。

 IR誘致中止については「可及的速やかに宣言を出したい」と改めて表明。「IR推進室の機能を停止する。推進の看板は取り下げることになる」として、誘致撤回に必要な手続きを順次進める方針を述べた。

 また、「医療供給体制の確保を可及的速やかに進めていく」と述べ、新型コロナワクチン接種のスピードを上げ、PCR検査を拡大する方針を明らかにした。

 山中氏は30日に初登庁し、公務をスタートする。

15:00

川崎市長「市政、国政にコロナ禍の不満が爆発した」

 「今の(横浜)市政、国政に対し、コロナ禍での様々な不満が爆発した」。川崎市の福田紀彦市長は23日午後3時ごろ、報道陣の取材に応じ、横浜市長選で立憲民主が推薦した新顔の山中竹春氏が大差で当選したことについて、こう分析した。

 「これは横浜だけの問題ではなく川崎市政に対しても同じだ」とも述べ、感染対策ワクチン接種の計画などで、市民に丁寧な説明をして理解を求めることが必要だとの考えを示した。

 山中氏が、「敬老パス」や小児医療費の無料化などを公約したことについては「どうやって実現するのか、財源対策はなかなか厳しい」と指摘。横浜市営地下鉄ブルーラインの新百合ケ丘駅(川崎市麻生区)までの延伸計画などについて「両市で合意しているプロジェクトは、これからも計画通りに進めると理解している」と話した。

14:00 立憲・神奈川県連事務所

山中氏「378万人の市民の皆様を幸せにする」

 山中竹春氏(48)は23日午後2時すぎ、立憲民主党神奈川県連事務所で行われた県連常任幹事会に出席した。立憲民主の推薦を受けて市長選を戦った山中氏。「責任の重さに身の引き締まる思いです」と選挙での支援に感謝を述べた。

 山中氏はあいさつの中で「横浜市をもっと魅力的な都市にする。378万人の市民の皆様を幸せにする。その目標に全力を尽くしたい」などと話した。

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立憲民主党の神奈川県連役員らにあいさつする山中竹春氏(左)=2021年8月23日午後2時すぎ、横浜市中区、足立優心撮影

 立憲民主党所属の花上喜代志・横浜市議は「山中新市長いよいよ船出。県連全体で支えていきたい」と話した。午後3時からの当選証書受け取りに向け、出発する山中氏を県連役員らが拍手で送り出した。

13:45

大阪・松井一郎市長「横浜がどういう判断しようと」

 横浜市長選でカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致反対を訴えた山中竹春氏が当選したことを受け、IR誘致を目指している大阪市松井一郎市長は23日、「横浜市がどういう判断をしようと、我々は世界最大のエンターテインメントの拠点を大阪につくっていく。観光立国日本の中心となるのが大阪だと捉えている」と記者団に語った。

 松井市長は「IR(の見方)は非常に厳しい部分があるかもしれない」とした上で、自身は市長選などで「エンターテインメントは大阪の武器だ」と説明してきたと主張。「(横浜市では)林(文子)市長時代に理解を得るプロセスをしっかり踏んでいなかったのではないか」とも語った。

13:00

神奈川・黒岩知事「IR問題は基礎自治体がお決めになること」

 神奈川県黒岩祐治知事は23日午後、県庁で記者団から横浜市長選の受け止めを問われ、「IRやコロナの問題が大きな論点になった。IRに対する横浜市民のみなさんの強い反対、反発の声が非常に大きかったのかなと思った」と述べた。

 選挙戦の最中に新型コロナ感染者が急増したことに触れ「みなさんにとっては不安もあるだろうし、度重なる要請が続くことに対する不満もあったと思う。そういったものが政権に向いている可能性は十分あるんじゃないか」と指摘。山中竹春氏の当選について「山中さんならコロナに向き合ってくれるかなという期待感が集まったことが圧勝につながったのかなと受け止めている」と話した。

 IRについては「われわれは一貫して、IRの問題は基礎自治体がお決めになることで、基礎自治体の判断に対して全面的にサポートしていきたいと言ってきた。山中新市長がIRをやめるとおっしゃるなら、その方針のもとにしっかりと連携していきたい」とした。

 敗れた林文子氏については「3期12年、立派に横浜市を引っ張ってこられた。活躍する女性のシンボル的な存在でもあった」と持ち上げ、「本当に残念だと思うが、まだ任期がありますから、最後までつとめあげて」と述べた。

13:00

菅首相の出身地、秋田の佐竹知事「あれが現状でしょう」

 菅義偉首相が支援した小此木八郎・元国家公安委員長が大差で敗北した横浜市長選について、菅首相の出身地・秋田県佐竹敬久知事は23日、「あれが現状でしょう」などと述べた。

 定例記者会見で佐竹知事は、カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の是非やコロナ対策、自民党への批判が投票行動に表れたと指摘。「相当厳しい選挙と想定したが、その通りになった」と話した。

 今後控える衆院選についても、「非常に自民党には厳しい選挙になると思う」と予想。「今までの安倍晋三総理からの桜を見る会、森友問題、ワクチン供給の途中の経緯、様々な菅総理の言い間違い、全部ひっくるめて、相当政府に対して国民が信頼を失っている状況と思う」と見解を語った。

 また、24日に開幕する東京パラリンピックで、1都3県の小中学生らに観戦してもらう「学校連携観戦プログラム」をめぐっては、「(スポーツによる)感動はテレビで見ても十分。(子どもたちを)パラをこの状態でやることを正当化する『だし』にしてしまっている感じがする」と話した。

11:30

官房長官「示された民意、しっかり受け止める」

 菅義偉首相が支援した小此木八郎国家公安委員長が大差で敗北した横浜市長選について、加藤勝信官房長官は23日の記者会見で、「示された民意、特に新型コロナウイルス対策等に対する高い関心、それに対する様々なご意見もあった。しっかりと受けとめる」と話した。

 22日に投開票された横浜市長選では横浜港へのカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致も争点となり、誘致反対を掲げた新顔で元横浜市立大教授の山中竹春氏=立憲民主推薦=が、小此木氏や現職の林文子氏らを破って初当選を決めた。IRは首相が官房長官当時から旗振り役を務めた。市長選で、小此木氏はIRの誘致とりやめを主張したが、首相は小此木氏を全面支援した。

 市長選での首相の対応をめぐり、IRを進める政府の姿勢との矛盾などを記者団から問われた加藤氏は「総理が小此木候補を応援されたのは、たぶん色んな事情がある、あるいは色んなことを考えて応援されたんだと思う」と説明。「日本全体でIRをやるかやらないかが議論されたわけではなく、横浜市においてIRをやるかやらないかが議論されたということだ」と述べた。

10:05

当選の山中氏、一夜明け「実感わいてきた」

 横浜市長選から一夜明けた23日午前10時すぎ、当選した山中竹春氏(48)が横浜市中区の事務所で報道陣の取材に応じ、「改めて当選させていただいた実感がわいてきた」と話した。

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当選から一夜明け、取材に応じる山中竹春氏=2021年8月23日午前10時19分、横浜市中区、足立優心撮影

 選挙期間中に一貫して「断固反対、即時撤回」を主張してきたカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致については「早い段階で『横浜市として(国に)申請は行わない』という宣言をし、必要な手続きを進めて参りたい」と改めて話した。宣言の具体的な時期については「可及的速やかに検討する」と述べ、明言を避けた。

 また、市が進めるIR事業者の選定作業についても「ストップすることになる」と語った。

 この日は午前5時半ごろに起床し、支援者や以前の勤務先である横浜市立大学の同僚らから多くのお祝いのメールなどが届いていたという。

09:00

首相、総裁選には変わらぬ意欲

 菅義偉首相は23日、自らが支援した小此木八郎国家公安委員長が18万票の大差で敗北した横浜市長選について、「大変残念な結果だが、市政が抱えているコロナ問題とか、様々な課題についてご判断をされたわけであり、謙虚に受けとめたい」と述べた。首相官邸で記者団の取材に応じた。

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横浜市長選についての取材に臨む菅義偉首相=2021年8月23日午前9時3分、首相官邸、上田幸一撮影

 22日に投開票された横浜市長選では新型コロナウイルスへの対応や横浜港へのカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致などが争点となり、新顔で元横浜市立大教授の山中竹春氏=立憲民主推薦=が、小此木氏や現職の林文子氏らを破って初当選を決めた。

 9月末の自民党総裁任期満了に伴う総裁選をめぐり、記者団から「市長選の結果を受けても出馬の意思は変わらないのか」と問われると、首相は「時期がくれば出馬させて頂くのは当然という趣旨の話をさせて頂いた。その考え方に変わりありません」と述べ、改めて再選に向けた立候補に意欲を示した。

 一方、野党が臨時国会の開会を求めていることや、新型コロナへの対応で、専門家から個人の行動制限に関する法的枠組みの整備を求める声が上がっていることを記者団から問われ、首相はコロナ対策最優先で取り組む考えを強調した上で、「かつての日常を一日も早く取り戻せるように全力で取り組んでいくことが一番大事なことだ」と述べた。

 横浜市長選では、小此木氏は首相が官房長官当時から旗振り役を務めたIRについて、誘致とりやめを訴えて立候補。首相は小此木氏を全面支援したが、首相の選挙区である衆院神奈川2区(横浜市西区、南区、港南区)の各区でも山中氏の得票が小此木氏を上回る結果となった。

08:55

林氏支援の市議、IR推進室に力不足わびる

 横浜市長選で現職の林文子氏…

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