首相のおひざ元でも敗北、求心力低下は必至 横浜市長選

横浜市長選挙2021衆院選

岡村夏樹、北見英城
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 横浜市長選は22日投開票され、新顔で元横浜市立大教授の山中竹春氏(48)=立憲民主推薦=が、新顔で元国家公安委員長小此木八郎氏(56)や現職の林文子氏(75)らを破り、初当選を決めた。

 菅義偉首相が全面支援した小此木八郎元国家公安委員長の敗北により、政局は一気に流動化しかねない情勢となった。現下のコロナ感染の収束が見通せず、衆院議員の任期満了まで2カ月を切る中、首相が思惑通りに解散権を行使できない可能性もある。

 横浜は首相のおひざ元でありながら、自民党をまとめきれずに分裂選挙に至ったほか、あえて支援した小此木氏を押し上げられなかったことは、求心力低下に直結する。

 首相の自民党総裁任期は9月30日に迫り、総裁選は9月17日告示、29日投開票の日程を軸に調整が進む。首相はすでに再選への意欲を示し、二階俊博幹事長や安倍晋三前首相らが再選支持を表明している。

 しかし、「全敗」した4月の衆参3選挙や、過去2番目に少ない議席に低迷した7月の東京都議選に続く地元での敗北で、次期衆院選を控える党内からは「選挙の顔」として疑問視する声が高まっている。

 首相が当初描いたとされる総裁選前の衆院解散や、総裁選での無投票再選には反対論が根強く、首相交代や執行部刷新を求める声に押され、衆院選前の総裁選実施と対立候補を擁立する動きが本格化しそうだ。情勢次第では事実上の任期満了選挙に追い込まれる可能性もある。

 一方、「菅政権が問われる選挙」と位置づけた野党側は、4月の衆参3選挙に続く「野党共闘」での勝利となったことを受け、次期衆院選に向けた共闘戦略の構築を急ぐ構えだ。(岡村夏樹、北見英城)

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