自衛隊機のアフガン派遣決定 邦人・現地スタッフ退避へ

松山尚幹
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 アフガニスタンのイスラム主義勢力タリバンによる政権掌握を受け、政府は23日午前、国家安全保障会議(NSC)を開き、国際機関で働く日本人や在アフガニスタン日本大使館の現地スタッフらを国外に退避させるため、自衛隊の輸送機を派遣することを決めた。自衛隊法に基づき、岸信夫防衛相が派遣命令を出した。

 加藤勝信官房長官が記者会見で明らかにした。「在外邦人等の輸送」を定めた自衛隊法84条の4を適用。航空自衛隊の輸送機3機を派遣する、とした。

 派遣先のカブール空港について、米軍による安全確保が実施され、「航空機の離発着が正常に行われている」と説明。派遣に問題ないとの認識を示した。

 政府関係者によると、国際機関で働く「若干名」の日本人職員や、日本大使館や国際協力機構(JICA)のアフガニスタン人などの現地スタッフが、それぞれ数十人が残っている。大使館の日本人職員12人は、17日に英国軍機でアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに退避している。

 自衛隊法84条の4では「外国における災害、騒乱その他の緊急事態」に際し、防衛相が外相からの依頼に基づいて邦人を輸送できる。外国人も運べる。

 防衛省によると、自衛隊による在外の日本人らの輸送は過去に4件の例がある。2004年のイラクにおける外国人拘束事件では、輸送機で日本人10人をイラクからクウェートまで輸送。16年のバングラデシュのテロ事件では、政府専用機で日本人の遺体やその家族らを運んだ。(松山尚幹)