アフガンに援助停止の包囲網 経済まひ、ターバンも高騰

有料記事アフガニスタン情勢

バンコク=乗京真知
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 イスラム主義勢力タリバンが権力を掌握したアフガニスタンで、国内経済の混乱が続いている。米国による資産凍結などで現金が不足し、銀行は営業を停止。物価が急騰し、市民の生活は苦しくなる一方だ。

 「タリバンは軍事的には勝利した。しかし、これからは国家運営が必要になる。簡単ではない」。アフガン中央銀行のトップだったアジュマル・アフマディ氏は18日、脱出先の国外からツイッターで経済の逼迫(ひっぱく)ぶりを説明した。

 アフマディ氏によると、アフガン中銀は政権崩壊前の時点で海外に約90億ドル(約9900億円)の資産を持っていた。その大半が米ドルや債券、金などの形で米国に預けられていたが、米バイデン政権が凍結。新政権ができても「タリバンが使える資産は、おそらく0・1~0・2%しかない」という。

 国際通貨基金(IMF)のゲリー・ライス報道官は18日、タリバンが支配するアフガニスタンが「国際社会の承認を得ていない」として経済支援の送金を止めると発表した。

 すでにアフガン国内は現金不足に陥っている。治安悪化で外貨の持ち込みが止まり、アフガン中銀は国内の銀行に現金を渡せなくなった。銀行の店舗は閉まったままで、街中のATM(現金自動出入機)への現金の補充はほぼない。

 住民によると、1リットル5…

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