片岡安祐美さん、試合前に涙 女子野球「始まりの一日」

聞き手・伊藤雅哉
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 社会人クラブチーム「茨城ゴールデンゴールズ」で選手兼監督を務める片岡安祐美さん(34)が23日、高校野球総合サイト「バーチャル高校野球」の生中継のゲストとして阪神甲子園球場を訪れ、女子選手たちのプレーぶりを解説した。甲子園に立つことが夢で、熊本商時代は男子部員とともに野球部で白球を追った片岡さん。この試合を見て感じたことを聞いた。

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 夢を見ているようでした。今まで野球をやってきて良かったと思いました。胸が一杯になって、試合前に泣いてしまいました。

 シートノックをしているのを見て、「この子たち、これから甲子園で試合するんだ」とこみ上げてきて。女子は甲子園を目指せない時代が続いた中で、彼女たちはこの舞台に立ちました。女子野球のレベルも上がり、ここで披露できる日が来て、自分がプレーしているわけではないのに「やったー」と思いました。

 もちろん、私もここでプレーしたくて野球を始めたので、ここに立ちたかった、とは思いましたね。ユニホームを着て来たかったな、とも。でも、一生かなわない、難しいんだろうなと思っていたことが、こうして形になって本当に良かったと。その一言です。

 神戸弘陵は5試合無失策で優勝。本当に強かったです。負けた高知中央は悔しいでしょうが、創部3年目でここまで来た経験は必ずプラスになります。

 たくさんの先輩方がバトンをつなぎ、すべての女子野球選手の思いが形になった日です。そして始まりの一日でもあります。今年きりではなく、これが来年も再来年も続いてもらえればうれしいです。女子選手も胸を張って堂々と「私は甲子園に行きたいんだ!」と言えるように。

 選手たちから自然と笑顔があふれ、女子野球の面白さを伝えてくれたゲームでした。今日、初めて女子の試合を見たという人も多かったでしょう。そして明日から野球を始める子もいると思います。そうやって受け継がれていくんです。

 自分は甲子園に立てなかったけれど、満足です。(聞き手・伊藤雅哉