パラのレジェンド、引退決意 コロナ禍で公僕の立場優先

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加藤真太郎
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 「レジェンド」と呼ばれる一人のパラリンピアンが昨秋、静かに現役を退いた。冬季大会に3度出場した埼玉県川越市職員の遠藤隆行さん(43)。夏季種目のボートに転向し、24日開幕の東京大会出場を目指したが、「自分の仕事は公務員。コロナ禍で生活不安に苦しむ市民が多くいる中で、仕事を休むわけにいかない」と挑戦を断念した。

 遠藤さんは生まれつき両足がない。それでも健常者と同じように育てた両親の下、強い自立心が育まれた。

 「氷上の格闘技」と呼ばれるアイススレッジホッケー(現・パラアイスホッケー)で、2002年のソルトレークシティーから3大会連続で冬季パラリンピックに出場。開会式で日本選手団の旗手を務めた10年のバンクーバー大会では主将としてチームを銀メダル獲得に導き、大会で最も活躍した選手に贈られる「ファン・ヨンデ功績賞」を日本人で初めて受賞した。

 そんな遠藤さんが再び挑戦を決めたのは13年。「東京2020」の招致が決まり、「東京開催は特別。夏の競技で挑戦したい」。選手発掘イベントで出合ったボートに転向し、上肢と肩のみで漕(こ)ぐ1人乗りのシングルスカル(PR1)の日本代表候補に選ばれた。

 仕事のある平日は朝5時に起…

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