福島第一の処理水放出、国が水産物買い取りへ 風評対策

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編集委員・大月規義、新田哲史
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 東京電力福島第一原発の処理水を海に放出する問題で、政府の関係閣僚会議は24日、風評被害に備えた当面の対策をまとめた。基金をつくって値下がりした冷凍魚などを買い取ることなどが柱となる。基金の規模や具体的な手法は年末までに詰める。

 国は4月に海洋放出の方針を決めたが、漁業関係者らから風評被害を懸念する声が上がっていた。売り上げが減った漁業者を救済するため、「緊急避難的措置」として、冷凍可能な水産物を一時的に買い取り・保管する。冷凍できない水産物は販路拡大に取り組む。対象は被害範囲の特定が難しいため、福島県だけではなく全国とした。

 国が基金をつくって「弾力的」に実施できる仕組みを構築するという。財源については既存の農林水産予算に支障がないよう、政府全体で責任を持つ。基金の規模や対象の認定方法などは未定で、農林水産省経済産業省で検討する。

 風評被害を受けた事業者の損失は本来、東電が賠償するのが基本だ。今回の魚の買い取りには税金が投入され国民負担が生じる可能性が高い。国による東電支援の方向性が強まる。

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