検査を受けていない潜在的な感染者が増えている――。新型コロナウイルスの感染が広がる東京都内で、専門家からそんな指摘が出ている。感染者数の急増とともに増えていた検査件数は頭打ちとなり、検査が必要な人に迅速に対応できていない恐れがあるからだ。検査の陽性率も20%台で高止まりし、冬の第3波と比べても異常とも言える高水準となっている。
「災害レベルで感染が猛威を振るう非常事態」
20日に開かれた都のモニタリング会議。専門家は都内の感染状況をそう評するとともに、課題に挙げたのが検査体制の不十分さだった。会議で示された1週間平均の新規感染者数4631人のほかにも、「把握されていない多数の感染者が存在する可能性がある」と指摘。「検査が必要な都民が速やかに受検できる体制整備が必要」と促したのだ。
都が公表している検査人数(1週間平均)は、感染者数の急増が本格化した7月29日に1万人を突破。その後も増え続けたが、8月17日の1万5012人をピークに頭打ちとなっている。陽性率は21・9%と最も深刻な「ステージ4」の10%を大幅に上回り、第3波のピークだった14・5%(1月7日)を超えた状態が続く。
検査人数、伸び悩む理由は……
都は、冬の第3波での感染者…

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