日本に深く関わるアフガン人、「命のビザ」で広く救出を

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構成 編集委員・藤田直央
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伊勢崎賢治・東京外大教授が訴え

 タリバンによる政権掌握で混迷するアフガニスタンから邦人や現地スタッフなどを退避させるため、日本政府は自衛隊機を派遣した。かつて米国主導の戦争でタリバン政権が崩壊した後、政府特別代表として武装解除にあたった伊勢崎賢治・東京外国語大学教授(紛争予防・平和構築)は、日本の活動を支えた人々がさらされる危険と、退避対象者の拡大を訴える。

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同時テロ契機の戦争 日本も「参加国」

 アフガンから、日本人に加え、日本大使館やJICA(国際協力機構)の現地スタッフらを救出するため自衛隊機が向かうことになった。カブール陥落前の8月5日に現地のかつての教え子から状況の緊迫を伝えられ、中谷元・元防衛相山尾志桜里衆院議員を通じて、自衛隊機派遣を日本政府に働きかけてきた。

 01年の米同時多発テロを契機とするアフガンでの戦争で米国は個別的自衛権、NATO(北大西洋条約機構)は集団的自衛権を行使。自衛隊をインド洋での給油に派遣した日本も「参戦国」の一つだ。その戦争に敗れたタリバンは、米国やNATOの現地協力者に復讐(ふくしゅう)しないとしているが、カブールでは協力者への戸別調査が始まり、カブール以外の州では公開処刑まであったと報じられている。

 私は02~03年、旧タリバン政権崩壊後に残った軍閥の武装解除の責任国になった日本の政府特別代表として、アフガンで活動した。その際、危険な任務をともにしたアフガン人通訳のうち3人が、この1~2週間のタリバンの侵攻期に暗殺されたと連絡があった。

■末端への統括、期待できぬタ…

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