石炭火力向け大型事業融資、40年度にゼロ 国際協力銀

山下裕志
[PR]

 政府系の国際協力銀行は24日、石炭火力発電所向けの大型事業融資(プロジェクトファイナンス、PF)の残高について、2020年度末の約6605億円が40年度をめどにゼロになる見通しを示した。金融機関で気候変動にかかわる情報開示が進んでいることを受け、具体的な金額などを初めて公表した。

 PFは事業の収益性をもとにお金を貸し出す手法。国際協力銀はベトナムインドネシアの石炭火力向けの案件に関わっており、新規融資の案件は現在なく、既存案件が計画通りに進んだ場合の見込みという。

 石炭火力には逆風が吹いており、新規融資は今後も難しそうだ。政府は排出削減対策のない石炭火力向けの新規の直接支援を年内に終える方針。国際協力銀は「政府方針や相手国のエネルギー政策を踏まえ、適切に対応していく」という。

 国内他行の石炭火力向けのPFの残高(20年度末)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が4千億円超(37億7400万ドル)。三井住友FGやみずほFGも含め、40年度をめどに残高をゼロにするとしている。(山下裕志)