• アピタル

隔離期間内でも退院、大阪府が新方針 病床の逼迫受け

新型コロナウイルス

本多由佳、久保田侑暉
[PR]

 新型コロナウイルスの感染急拡大が続く大阪府では、軽症・中等症病床の使用率が8割前後で推移し、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が深刻さを増している。府は24日、病床を確保するため、治療を終えた患者は隔離期間内であっても退院させる方針を発表。府内3カ所目となるコロナ専門病院の整備も目指すとした。

 24日時点で入院中の軽症・中等症患者は1933人で、府が確保する軽症・中等症病床の使用率は75・3%。前日は84・3%に達し、府が「第5波」と位置づける6月21日以降で初めて80%を超えた。約3週間で2倍近くに上昇し、逼迫が進む。24日時点の重症患者は195人で、重症病床の使用率は33・2%。

 府は、ワクチン接種で重症化リスクの高い高齢者の感染が減る一方、未接種の人も多い50代以下の感染拡大が背景にあると分析する。新規感染者の年代別割合をみると、第4波で50代以下は76%だったが、第5波では93%を占める。

 府は軽症・中等症病床を新たに500床増やして3千床にしようと、13日に府内の一部医療機関に感染症法に基づく病床確保を要請した。だが、24日時点で新たに確保したのは約70床にとどまるという。

 すでに入院対象者は「中等症以上か重症化リスクのある人」に制限している。24日には軽症・中等症患者のうち薬剤・酸素投与などの治療を終え、症状が改善傾向にある人は、隔離期間内であっても医師の判断により宿泊施設や自宅での療養に切り替えるという新たな方針を打ち出した。

 入院期間の短縮で病床の回転率を上げることが狙いだ。吉村洋文知事は「今は非常事態で、病床も限られている」と理解を求めた。

 府は大阪市と連携し、3カ所目となるコロナ専門病院の整備も目指す。松井一郎市長は24日、市内の民間病院をコロナ専門病院としたい考えを表明した。中等症患者を受け入れてもらう方向で、すでに病院側と調整を進めているという。

 府内では大阪市立十三市民病院がコロナ専門病院として中等症向け70床を整備し、重症化を防ぐ「抗体カクテル療法」を行うなどしている。(本多由佳、久保田侑暉)

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]