比・ドゥテルテ大統領、来年5月の副大統領選に立候補へ

ハノイ=宋光祐
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 フィリピンドゥテルテ大統領が、来年5月の副大統領選に出馬することを決めた。与党PDPラバンが24日発表した。退任後も政権内にとどまり、影響力を維持する狙いがある。大統領選には長女のサラ氏(43)が意欲を示しており、それぞれの選挙で親子とも当選すれば一族による「王朝支配」になるとして、批判を招く可能性もある。

 フィリピンでは大統領の再選は禁じられている。与党によると、来年任期満了を迎えるドゥテルテ氏はテロ撲滅や貧困対策などの継続とコロナ対応のため、「民衆の声に応えて自らを犠牲にする」として立候補要請を受け入れたという。

 ドゥテルテ氏は2016年の大統領就任後、強硬な麻薬犯罪の取り締まりを実施。その過程で多くの市民が超法規的に殺害され、国内外から批判を浴びている。対立勢力から次期大統領が選ばれれば責任を追及されかねない状況で、影響力を維持して自らの身を守る狙いがありそうだ。

 さらに庶民的なイメージで高い人気を誇るドゥテルテ氏が副大統領選に立候補することで、サラ氏の選挙を後押しする狙いもあるとみられる。(ハノイ=宋光祐)