米軍撤退延期の声強まる アフガンでG7首脳会議

有料会員記事アフガニスタン情勢

ロンドン=金成隆一、ワシントン=高野遼、パリ=疋田多揚、ニューヨーク=中井大助 菅原普、佐藤達弥
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 主要7カ国(G7)首脳会議が24日、オンライン形式で開かれ、アフガニスタン情勢について議論した。首脳声明では米軍の撤退期限延長への言及はなく、イスラム主義勢力タリバンの反発を警戒した可能性もある。各国は自国民らの安全な退避を急いでいる。

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アフガン撤退 板挟みの米国

 首脳声明はアフガニスタンの状況に「重大な懸念」を示し、同国が「二度とテロの安全な避難場所にも、テロ攻撃の源泉にもなってはならない」とした。タリバンがテロ防止のほか、女性や少数派の人権に関する行動などに責任を負うことを再確認するとした。

 自国民や協力者らの退避についてはG7の緊密な連携をうたったが、米軍の撤退期限延長には踏み込まなかった。日本外務省幹部は「タリバンを刺激したくない」と語った。

 ただ、米軍撤退をめぐる各国の不安は強い。英国防省は24日、13日以降に8458人が退避し、うち約5千人がアフガニスタン人だと明らかにした。だが英タイムズによると、英国への移住資格がある5千~6千人が、まだ脱出できていないという。

 ウォレス英国防相は、米国が首都カブールの空港に約6千人を駐留させており、「彼らが撤退すれば(治安維持の)枠組みがなくなり、英国も撤退しなければならなくなる」「米国の撤退後に英国が残る可能性はないと思う」と述べ、米国頼みの救出作戦であることを強調した。

 AFP通信によると、フランスのルドリアン外相も23日、「米国が設定した期限を懸念している」と記者団に述べ、期限後も退避を続ける必要があるとした。仏外務省によると、フランスは21~23日、630人をアフガンからフランスへ退避させた。このうち609人がアフガニスタン人だった。

 搭乗希望者の身元確認にも時間が必要だ。仏紙ルモンドは、フランスが退避させた現地の住民の中に、タリバン関係者とみられる男が紛れていたと報じた。仏当局の調べに、カブールで武器を持って検問に当たっていたと認め、当局の監視下に置かれているという。

 一方、カナダのトルドー首相は23日、遊説先で記者団に「タリバンは既に、カナダの法律でテロ組織として認定されている。G7の会議では、さらに何ができ、何をしなければならないのか、必ず話す」と語り、経済制裁などを進める考えを示した。米軍の駐留撤退の期限延長をバイデン米大統領に求めるかも問われたが、カナダ政府としては「安全な場所まで人々を避難させることに全て集中している」と述べるにとどまり、明言は避けた。

 カナダメディアによると、同…

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