のら猫集団、大きな魚…絵本「11ぴきのねこ」の原点は

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石川春菜
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 城の天守閣のシャチホコを、大きな魚と間違えて、食べようと押しかける腹ぺこののら猫集団――。漫画家・絵本作家の馬場のぼるさんの人気絵本「11ぴきのねこ」シリーズの原点となったとみられる漫画がわかった。馬場さんの絵本作りに関わった編集者も「話には聞いていたが、初めて実際の作品を見た」という。

今年は馬場さんの没後20年。節目の年の調査で、あのベストセラーにまつわる新たな発見がありました。戦後まもなく、18歳ごろに描かれたデビュー前の漫画も見つかっています。

 「11ぴきのねこ」の元になったとみられるのは、「ニャンニャン曼陀羅(まんだら)」という作品。文字はなく、4枚の絵から成る。シリーズが始まる4年前の、1963年に出版された漫画雑誌に載っていた。

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「11ぴきのねこ」の原点になった「ニャンニャン曼陀羅(まんだら)」=2021年8月20日、東京都練馬区貫井1丁目の練馬区立美術館、石川春菜撮影

 馬場さんが編集者にこのような漫画を描いたことがあると話したことが「11ぴきのねこ」誕生のきっかけになった、というエピソードは知られていたが、実際に元になった作品はわかっていなかった。「おなかをすかせた猫の集団」「大きな魚」というモチーフや、猫の描き方にも「11ぴきのねこ」との共通点がみられる。

 馬場さんの没後20年にあわせ、青森県立美術館が馬場さんの作品を調べるなかで判明した。ほかにも、デビュー前に描いた未公表の漫画2作品が見つかった。

写真・図版
馬場のぼるさんが18歳ごろに描いた未発表の漫画作品「新篇(しんぺん)宮本武蔵」(左)と「龍虎の壺(つぼ)」=2021年8月20日、東京都練馬区貫井1丁目の練馬区立美術館、石川春菜撮影

「自由に描ける」 あふれる喜び

 新たに見つかった漫画2作品…

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