第8回日本が学ぶ教訓は? 「対岸の火事」ではないアフガン

有料会員記事アフガニスタン情勢

編集委員・佐藤武嗣
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揺らぐ世界 アフガン政権崩壊(8)

 憲法論争を巻き起こし、日本は特別措置法を作って海上自衛隊をインド洋に派遣したほか、現地警察の訓練や農業・教育支援など7千億円超を「アフガニスタン復興」につぎ込んできた。いまのアフガン情勢は日本にとって無論、「対岸の火事」ではない。

 なのに、日本が支払った対価に鑑みて、菅義偉首相の発信はあまりに淡泊だ。

 「日本の国益を踏まえ、米国などの関係国と連携して適切に対応していく」

 首相は17日の会見で、イスラム主義勢力タリバンによる首都陥落についてこう語ったが、当事者意識は感じられなかった。

 米国は2001年、同時多発テロへの「報復」としてアフガンを攻撃。さらに国際的合意が整わぬまま、イラク戦争に踏み切った。当時私は首相官邸や防衛省を取材していたが、これが自衛隊の活動を質的に変化・拡大させ、防衛政策の転換につながったと実感している。

憲法解釈変更の遠因にも

 米軍を支援しようにも「極東…

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