アフガンで女性らの人権尊重を 国連理事会が決議案採択

ローマ=大室一也
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 アフガニスタンでイスラム主義勢力タリバンが実権を掌握した事態を受け、国連人権理事会は24日、スイス・ジュネーブで特別会合を開き、アフガニスタンでの人権の推進と保護の強化を求める決議案を無投票でのコンセンサス(議場の総意)で採択した。

 決議案はイスラム諸国で構成する「イスラム協力機構(OIC)」を代表してパキスタンが中心となり、まとめた。女性や子ども、民族や宗教などの少数派を含む全国民の人権の十分な尊重を求め、すべての関係者に、即時停戦と、国民の権利や基本的自由を侵害したり、国際人道法に違反したりするいかなる行為もやめるよう呼びかけている。

 ミチェル・バチェレ国連人権高等弁務官は、タリバンの支配地域で国際人道法の深刻な違反や人権侵害が報告されていると指摘。タリバンが「イスラム法の範囲で」としながら女性の就労や教育を受ける権利を尊重すると約束しているとして、「女性や少女らの待遇は根本的に譲れない一線だ」と述べ、国際的な人権規範に準じ、労働や教育の自由といった女性の権利を守るよう訴えた。

 アフガニスタンの駐ジュネーブ国連代表部大使は、現地が不安定で悲惨な状況にあり、国際人道法の深刻な違反や人権侵害を記録した動画がネットで見られると報告した。「国際社会、特にこの理事会は、タリバンやすべての関係者に、国際人権法や国際人道法を守り、全アフガニスタン国民の安全と安心を確保するよう求めるべきだ」と呼びかけた。(ローマ=大室一也)