コロナ対策の仕切り板、換気悪化で感染の一因にも

新型コロナウイルス

野中良祐
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 新型コロナウイルス感染対策として、飲食店やオフィスなどでは、アクリル板やビニールカーテンを設置しているケースも多い。こうした仕切りは置き方によっては換気の状況を悪化させ、実際にクラスターが発生したケースもあることを、電気通信大学などのチームが突き止めた。

 アクリル板やビニールカーテンは、会話時などに飛ぶ比較的大きなつばのしぶき(飛沫(ひまつ))を防ぐ役割がある。国が示す飲食時の感染対策でも、店にこうした仕切りを設けることを勧めている。

 電通大などのチームは、東日本にある施設の事務室で、換気をしていたのにクラスターが発生したケースを調査。室内には天井付近から机の高さまで約1・6メートルにわたるビニールカーテンが設置されていた。窓は一部が開けられている状態だった。

 チームは事務室を再現した研究室で無害な煙を流し、空気の流れを解析。煙は一部の区画にとどまり、換気が十分にできていない状態だった。事務室のクラスターでは、空気の流れが悪いエリアにいた人が感染したことがわかった。ビニールカーテンによって換気が妨げられ、空気中を漂う新型コロナウイルスを含んだ小さなしぶき(マイクロ飛沫)が漂い続け、感染が広がったとみられる。

 事務室では、すべての窓を開放する換気をこまめにして、呼気に含まれ換気の目安となる二酸化炭素の濃度を測る機器を複数設置する対策をとった。

 電通大の石垣陽・特任准教授は「仕切りは飛沫を防げるが、空気が滞留する原因にもなる。適切な換気とセットで実施するといった注意が必要だ」と話す。

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室内に煙を流した実験。中央のビニールカーテンによって空気の流れが妨げられている=東京都調布市、石垣陽・電気通信大学特任准教授提供
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記者サロン「コロナのもやもや解決したい『外食してもいい?』」に登壇予定の石垣陽・電気通信大学特任准教授=撮影・小黒冴夏
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