「妹の世話つらかった」17歳を家裁送致 大津小1死亡

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 小学1年生の妹(当時6)を大津市内の自宅で蹴って死なせたとして、兄で無職の少年(17)が傷害致死容疑で逮捕された事件で、少年が容疑を認め、「妹の世話がつらかった」という趣旨の説明をしていることが捜査関係者への取材でわかった。兄妹は別々の児童養護施設で暮らしていたが、4月ごろから母親と同居。だが、母親は不在がちで、兄妹だけで過ごすことが多かったとみられる。

 大津地検は25日、少年を傷害致死の非行内容で大津家裁に送致し、発表した。家裁は同日、2週間の観護措置を決めた。今後、検察官送致(逆送)や少年院送致などの処分を決める。

 妹は今月1日、大津市内の児童公園のジャングルジムの下で倒れているところを救急搬送され、病院で死亡が確認された。一緒にいた少年は「ジャングルジムから落ちた」と近所の人に119番通報を頼んでいたが、妹の体に皮下出血の痕が100カ所ほどあり、内臓破裂のほか、肋骨(ろっこつ)も複数折れていたことがその後の捜査で判明。滋賀県警は死因は転落ではなく、暴行だと判断し、今月4日に少年を逮捕していた。

少年「お母さん、5日帰ってない」

 「僕が妹を起こして公園に連れてきた。僕が悪い。僕が悪い」。少年に頼まれて119番通報をした近所の男性によると、少年は当時、独り言のように自分を責めていたという。

 1日午前9時半ごろのことだ…

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    おおたとしまさ
    (教育ジャーナリスト)
    2021年8月25日21時59分 投稿
    【視点】

    母親を責める声、児相の責任、いろいろありますが、17歳の子どもがこうまでしなければSOSに気づいてあげられない社会であるという事実から、私たちは誰も責任逃れできないと思います。申し訳ない。

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    今村久美
    (認定NPO法人カタリバ 代表理事)
    2021年8月26日22時54分 投稿
    【視点】

    小さな子どもと向き合い、許し、伴走するということは、歳を重ねた私のような母親でも、つらいと思うことがあります。この少年は、きっと、自身の孤独と闘いながらも、向き合ってきたのではないかとお見受けしました。 どう考えても母親は問題です。しかし