排水溝のふたで猛練習 山田美幸、力強い泳ぎで銀メダル

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遠藤隆史
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 東京パラリンピックの水泳背泳ぎで、中学生の山田美幸選手(14)が銀メダルを獲得し、パラ日本勢で全競技を通して史上最年少のメダリストとなった。生まれつき両腕がなく足にも障害があるが、猛練習で培った脚力を武器にメダルを手にした。

 高校受験を控える新潟県阿賀野市の中学3年生。陽気な性格で、大人相手でも物怖(ものお)じせずにはきはきと話す。小学1年から地元の水泳教室に通い、2014年から競泳選手を目指して本格的な指導を受け始めた。

 もともとは自由形が得意種目だったが、昨年2月、障害区分のクラス分けが当時の「S3」から、より重い「S2」に変わり、出場できる種目が背泳ぎだけになった。岡野高志コーチ(45)によると「泳ぐと水を飲んでしまうから、背泳ぎは大嫌いだった」。それでも、19年から目標にしていたというパラに出場するため、自分の体にあった泳法を身につけていった。

 両腕がない山田選手にとって、生命線は脚力だ。

 元々脚力が強かったというが、さらに鍛えるために独特の特訓を積んだ。体にくくりつけたベルトで3キロほどある四角い排水溝のふたを引きながら、50メートルを2回ほど泳いでいる。

 以前は水中用のパラシュートやバケツを使って負荷をかけていたが、どんどん脚力がつくと物足りなくなった。岡野コーチが試しに排水溝のふたを使うことを提案。山田選手も「これがいい」と話したため、この形に落ち着いたという。

 自由形で身に付けた肩を回し…

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