九大・伊都キャンパス南側で街づくり進む

鳥居達也
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 3年前に移転が完了した九州大伊都キャンパス(福岡市西区)で、街づくりが進んでいる。南側の福岡県糸島市では、外国からの研究者や留学生らの受け入れ拠点となる新しい街「九州大国際村」をつくる動きが本格化。今月2日に国際村構想の一角をなす宿泊施設「グローカルホテル糸島」が全面開業した。7月には、大学関係者らが住む街を整備する事業も始まっている。

 伊都キャンパスは、2018年に福岡市東区の箱崎地区、中央区の六本松地区からの移転が完了した。

 九大の学術研究都市構想は、伊都キャンパスの南側一帯を、小規模な開発が点在する環境共生型の分散型地域拠点「ほたる」と位置づけ、実現をめざしている。国際村構想はその一環。地域住民がつくるまちづくり協議会や糸島市、九州大、企業、金融機関の「産学金官」によって整備が進められている。

 ホテルは、昨夏オープンした国際寮「セトルインターナショナル」と並ぶ国際村の拠点施設。市や九大などの関係者の強い要望も受けて不動産賃貸会社「セトル」(直方市)が開業し、運営している。

 敷地面積は約5100平方メートル。鉄筋4階建てで、客室はシングル(15平方メートル)からラグジュアリーツイン(40平方メートル)まで10タイプ計85室。学会の発表や会議にも利用できるコンベンションルームやレストラン、大浴場も備える。

 全面開業に先立ち、7月に内覧会と式典があった。石橋達朗総長は「九大の留学生や外国人教員にとってはグローバルな環境整備が大事。ホテルや国際寮は受け入れ先として重要な施設となる」とあいさつした。

 一方、大学関係者らが住む街は、「泊土地区画整理事業」として伊都キャンパス南西の約11ヘクタールに整備。農地や山林を開発し、戸建てなど250区画や商業施設用地を造成、大学関係者ら800人ほどが暮らす街をつくる計画だ。今年12月に着工し、2025年度に完了する予定。総事業費は約21億円。

 7月16日に糸島市内で合同調印式があり、泊土地区画整理組合が住友林業ミサワホーム九州、日本都市技術西日本支社、清水建設九州支店など計7社と保留地取得や調査設計、工事などに関する基本協定を結んだ。

 立会人として出席した月形祐二市長は「九大学研都市が21世紀にふさわしい未来都市になってほしい」と期待を込めた。(鳥居達也)