生命の源は新星から? 宇宙の有機物、東大など再現実験

香取啓介
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 地球の生命のもとになった有機物はどこから来たのか。東京大などのチームは、新星爆発と似た状況を再現することで、有機物であるアンモニアに似た形の化合物アミンが作られることを実験で確かめた。こうしてできた有機物が隕石(いんせき)のような形で太陽系に届き、生命誕生の一端になった可能性があると指摘している。

 宇宙には、炭素原子がサッカーボールのような形で60個集まったフラーレンなど、200種類以上の分子が見つかっている。これらを直接採取して調べることは難しいが、こうした物質が出す光の波長や性質を観測することで、宇宙のどんな領域にどんな物質があるのかを推定できる。

 東京大の左近(さこん)樹(いつき)助教らは、燃え尽きた星の表面が爆発する新星爆発のときにどんな有機物ができるのかを実験室で再現。様々な条件で、窒素ガスと固体の炭化水素をマイクロ波で加熱してプラズマにし、冷却と凝縮させた。

 こうしてできた有機物にはアミンが含まれていた。赤外線を観測すると、新星の周囲で実際に観測される赤外線と特徴が似ていたという。左近さんは「今回できた有機物と、探査機はやぶさ2小惑星から採取してきた有機物とを比べることで、関連がわかるかもしれない」と話した。論文は専門誌アストロフィジカル・ジャーナルに発表された。(香取啓介)