電動キックボードで無免許事故、危険運転致傷容疑で送検

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 無免許で電動キックボードを運転し、信号無視をして人身事故を起こしたとして、警視庁は26日、東京都新宿区の飲食店従業員の女(23)を自動車運転死傷処罰法違反(無免許危険運転致傷)などの疑いで書類送検し発表した。電動キックボードの事故で危険運転致傷容疑を適用するのは異例という。

 交通捜査課によると、送検容疑は6月2日午後7時10分ごろ、同区新宿3丁目の交差点で電動キックボードを無免許運転し、赤信号を無視して時速約20キロで進入。左から直進してきたタクシーと衝突し、乗客の40代男性の頭にけがを負わせたというもの。女も右手を骨折した。容疑を認め、「運転に免許が必要なことは知っていた」などと話しているという。キックボードは原付きバイクに当たるもので、昨年9月に新宿の量販店で買い、通勤などに使っていたという。当時は帰宅途中だった。

 電動キックボードは車輪とモーターが付いた板に立ち、ハンドルで操作する。欧米で普及が進み、国内でも注目されるようになった。原則として車道の左端のみを走ることができ、定格出力0・6キロワット以下のものは道交法で原付きバイクと同じ扱いとされる。

 公道を走るには運転免許やナンバープレート、ヘルメットが必要。自賠責保険への加入も義務づけられている。バックミラーや方向指示器などの整備も必要だが、女はいずれも怠っていた。同庁は、故意に赤信号を無視したことなども踏まえ、過失運転致傷より法定刑の重い危険運転致傷を適用したとしている。

 電動キックボードをめぐっては、歩行者をひき逃げしたとして、大阪府警が道交法違反などの疑いで運転していた男を5月に逮捕した。男は罰金50万円の略式命令を受けたという。福岡県警も今月、無免許で飲酒運転した疑いで男を逮捕した。警視庁によると、東京都内では今年、電動キックボードが絡む事故が34件起きているという。