軍民利用の先端技術、実用化へ100億円規模を概算要求

桜井林太郎
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 政府は、量子コンピューター人工知能(AI)など、軍民いずれにも使える先端技術の実用化を推進する新事業に取り組む。内閣府文部科学省などが来年度の政府予算で、計100億円規模の概算要求をする。技術流出を防ぐ対策など管理体制も強化する。

 新設するのは「経済安全保障重要技術育成プログラム」。AIや量子技術、ロボット、サイバーセキュリティー、極超音速技術など、軍民が利用できる「デュアルユース」の技術を対象にするとみられる。

 こうした先端技術は新しい産業を興し、将来の経済社会に大きな変革をもたらすと期待され、米国や中国を中心に開発競争が激しさを増している。日本も、企業などの研究開発を後押しすることで技術的な優位を確保したい考えだ。

 政府には、安全保障面で役立てたいという思惑もある。一方、悪用されれば国民生活の脅威となる可能性もあることから、技術が安易に流出しないよう、大学や中小企業などの管理体制づくりも支援する。大学などが海外から留学生・研究者を受け入れる際の入国審査も強化する。(桜井林太郎)