ケニアで見つけた本当の私 色鮮やかな布との出会い

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石田貴子
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 ケニア在住でアパレルブランド代表の河野理恵さん(33)には、転機となる出会いがあった。

 赤、緑、黄、紫。鮮やかな色づかいの幾何学模様がプリントされている。3年前に移住したアフリカ・ケニアで、女性たちがさっそうと身につける服に目が釘付けになった。日本では、周りからいかに浮かないかを考えて服を選んでいた。憧れた。「私も身につけたら自信が持てるかもしれない」

レールから外れた就職活動

 大学進学までは挫折知らずだった。「レールから外れた」のは就職活動。営業職を志したが、約60社の選考に落ちた。介護施設で働いたり、大学の通信課程で教員免許の取得を目指したり。派遣社員もした。何がやりたいのか分からなかった。

 ケニアに移り住んだのは2018年2月。強い無力感に襲われた。誇れる経験もスキルもない。学校や職場で与えられた役割を果たしていればよかった、それまでとは違った。「『あなたには何ができる?』という問いに答えられなかった」。英語も話せず、自宅に引きこもった。

 ようやく買い物で外出できる…

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