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「休校は高学年から」 コロナと学力、見えてきた優先度

有料会員記事新型コロナウイルス

聞き手・岩沢志気、松本千聖
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 新型コロナウイルスの感染拡大は、様々な子どもの学習機会を奪ってきた。昨春には全国的な臨時休校があり、いまデルタ株の拡大で再び、休校の動きが出ている。慶応義塾大学総合政策学部の中室牧子教授(教育経済学)に、コロナと教育に関する最新の研究結果や対策について尋ねた。

 ――現在、デルタ株の拡大で再び多くの自治体で臨時休校が検討されています。

 「臨時休校が児童・生徒の教育成果に与える影響は少なくありません。なので全国一斉の臨時休業については、とかく慎重に判断すべきです」

 「例えば、埼玉県であればさいたま市を除いた約1100校の公立小中のうち、全国一斉臨時休校後に再び臨時休校になった学校は1割超あります。このように学校の判断での臨時休業や分散登校で対応できないか検討すべきです」

 ――コロナによる休校は、収入が低い家庭の子どもの勉強時間により影響を与えたとするデータもあります。どう捉えますか。

 「コロナ禍以前から、親の収入による子どもの学力の『格差』は存在していました。お金というリソースだけでなく、『親の教育熱心さの差』によっても差がもたらされるということを示した研究もあります」

 「コロナ禍の場合ですと、イギリスのリポートを見ていると格差が拡大する方向になったとするものもあります。その調査結果は合理的だといえるでしょう。リポートでは、公立と私立の学校を比較し、オンライン教育について私立では早く、公立は遅かったとしています」

 ――この調査結果をどう解釈できますか。

 「つまり、『私立に行っている子は裕福なので、格差が開いた』ということです。しかし、それは家庭内のリソースというよりも、学校の違いだともいえます。そういう点での格差拡大は日本でもあり得たでしょう」

 「私はこうしたものに加え、保護者が子どもの教育に充てられる「時間」も格差を拡大させる原因ではないかと考えています」

中室さんはコロナ下の教育格差について「学年」というキーワードでデータを照らしながら読み解きます。記事の後半では、再休校の際の対応策にも触れています。

 ――「時間」ですか。

 「コロナ禍以前の海外の臨時…

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