緊急事態中「バランスの取れた食事」、所得低いほど困難

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沼田千賀子
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 コロナ禍によって、昨春、全国に出された緊急事態宣言中、「バランスの取れた食事」がとれた子どもの割合は緊急事態の前と後に比べて低く、特に収入が少ない世帯ほど低かったことが、国立成育医療研究センターの森崎菜穂・社会医学研究部長らのグループによる調査でわかった。森崎部長は「一斉休校で学校給食がなくなったことが影響した」とみる。

 調査は厚生労働省の補助を受けて2020年12月に実施。全国の小学5年生または中学2年生がいる世帯から無作為に抽出した3千世帯にアンケートを郵送し、世帯収入や食事の内容について質問。1551世帯から回答を得た。

低所得世帯の子ども、バランスいい食事は6割に

 調査では、「(たんぱく源の)肉、魚、または卵」と「野菜」の両方を含む食事を、1日2回以上とれた場合を「バランスの取れた食事」と定義。

 世帯を所得別に「高い」(4人世帯に換算した世帯所得の中央値が900万円)、「比較的高い」(同650万円)、「比較的低い」(同450万円)、「低い」(同350万円)の4グループに分けて比較した。

 緊急事態宣言前の19年12月と宣言中の20年4~5月を比べたところ、「バランスの取れた食事」ができている割合は、宣言中にすべてのグループで低下した。収入が低いグループほど下げ幅が大きく、「高い」は91%から75%の16ポイント減▽「比較的高い」は92%から74%の18ポイント減▽「比較的低い」は89%から69%の20ポイント減▽「低い」は88%から62%の26ポイント減。所得が低いほどバランスが崩れる傾向が見られた。宣言後の20年12月には宣言前の水準に戻った。

 食事のバランスが崩れた原因について、森崎部長は、緊急事態宣言中に一斉休校になって学校給食がなくなったことを挙げる。所得が低い世帯の方がバランスのいい食事の割合が減った点については、「カロリーベースで考えると安価なのは炭水化物。出費のかさむ野菜や果物は買いにくかったのではないか」と推測する。

■宣言後に経済的余裕も減少…

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