香港の民主派議員ら失格に 選挙候補者の「愛国」審査で

香港=奥寺淳
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 香港の選挙の候補者が愛国者かどうか事前に審査する「資格審査委員会」は26日、政府トップの行政長官らを選ぶ選挙委員会の委員に立候補した民主派の鄭松泰・立法会議員ら2人を失格にしたと発表した。民主派を実質的に排除するために新設された審査委が、資格を判断したのは初めて。

 鄭氏は、民主派団体「熱血公民」の立法会(議会)議員。審査委トップの李家超・政務長官は鄭氏が失格となった理由について、「香港基本法を擁護し、香港政府に忠誠を誓うとの条件に合っていない」と述べた。失格の判断を受け、鄭氏の立法会議員の資格が剝奪(はくだつ)された。

 李氏は、6月まで治安部門トップの保安局長として、民主派議員らの逮捕や、香港紙「リンゴ日報」の廃刊に追いやった強硬派として知られる。

 もう一人の失格者は、参加資格を満たしていなかったという。

 鄭氏は以前、立法会で抗議のため、中国国旗と香港の小旗をひっくり返して問題になったことがあった。審査委は今回、香港の国家安全当局の意見を聞き、立候補資格の失格を決めたという。

 選挙委員会の定員は1500人で、行政長官や立法会議員(90議席)の40議席を選ぶ権限がある。鄭氏が門前払いになったことで、12月の立法会選挙でも、過去に政府に批判的な言動をとった候補者は、資格審査で振り落とされることが確実となった。(香港=奥寺淳