京都国際、元エースの快進撃 1カ月ぶり登板にも臆せず

吉村駿
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(26日、高校野球選手権大会 京都国際3-2敦賀気比)

 「元エース」が投打にわたる活躍で、チームを4強に導いた。

 京都国際の先発として、背番号9の平野順大(じゅんた)君が約1カ月ぶりのマウンドに立った。第1球を投じる前、両手を広げ、スコアボードを見上げた。「すごく緊張していた」

 五回、敦賀気比に下位打線から好機を作られて2死三塁。打席には今大会4安打と好調の1番、東鉄心君。「相手にのまれないように。気持ちで負けない」。2球目のスライダーを外野に運ばれるも、中堅手の松下恵富君が好捕。平野君は、「よっしゃ」と叫んでマウンドを降りた。

 春の選抜大会では、背番号1を背負った。森下瑠大(りゅうだい)君を差し置いて受け取った「1」は自信になった。選抜では初戦で森下君を好救援し、チームに甲子園初勝利を呼び込んだ。

 だが、5月の近畿大会で智弁学園戦に登板した後、疲労で腰を痛めた。6月は投げ込むことができず、打撃に専念。京都大会前に腰痛は治まったが「投げ込み不足で力になれなかった」。京都大会準決勝、決勝で先発するも、序盤に打ち込まれ降板した。

 「投げたい球を投げられない悔しさばかりだった」。京都大会優勝後すぐに、ブルペンに入り、投げ込みを重ねた。上半身だけでなく、下半身も使い、強く踏み出すことを意識すると、だんだん球威も制球も本来の調子に戻ってきた。

 この日は五回で降板するも、敦賀気比打線を散発3安打無失点に抑える好投。九回には、自らの安打でサヨナラの足がかりを作り、松下君の安打で、一気に本塁を突いた。小牧憲継(のりつぐ)監督は、「彼の復活無しには甲子園で勝ち上がれない」と話す。

 平野君は、「(今日は)ストライク先行の投球ができなかったのが反省点だが、今は勝ててうれしい。ここまで来たらとにかく優勝したい」。元エースの復活で勢いを増したチームの快進撃は続く。(吉村駿)