人気高まるレモン果汁 爽やか味変、パスタやスイカにも

根本晃
[PR]

 レモン果汁の人気が高まっている。唐揚げに欠かせない家庭調味料の「名脇役」と言えそうだが、レモンブームやコロナ下の環境の変化を受け、飲み物や洋菓子に利用するなど使い道が広がっている。

 調査会社インテージによると、レモン果汁の国内市場規模は2014年から増加傾向だ。20年はコロナ下の内食需要の拡大を受け、前年比23%増の57億円まで伸びた。料理に味の変化をつけやすい手軽さや爽快感が支持された。さらにレモンに含まれるビタミンCやクエン酸の健康効果に注目が高まったという。

 国内シェアの約8割を占めるポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市)は、主力商品ブランド「ポッカレモン100」の20年度の出荷量が過去最高を記録した。今年度もそれを更新する見込みだ。一時は品薄状態になり、供給能力の強化に取り組んでいるという。

 ポッカの担当者は「家飲みや内食で、飲み物やケーキなどのお菓子作りにも利用が広がっている」と話す。パスタやスイカなどにレモン果汁をかけるレシピもネットで話題だ。レモンサワーやレモネードといったレモン系飲料の人気も追い風だ。ポッカは今年度から「追いレモン」とうたい、飲み物にレモン果汁を足す飲み方を提案。酸味を控えめにしてアルコールにあいやすくした「お酒にプラス」シリーズの出荷量も20年度は前年比で約2割増だった。

 食酢で知られるミツカン(愛知県半田市)の「サンキスト100%レモン」はイタリア産のレモンを使用。こちらも20年度の売り上げが前年比で約3割増えた。国内最大のレモン産地・広島の食品メーカー、ヤマトフーズ(広島市)は、県産レモン果汁に青唐辛子や塩を加えた新しい感覚の調味料「レモスコ」を2010年末に発売。パスタやお好み焼きなど幅広い料理にあうと人気を呼び、20年度までに287万本を売り上げた。担当者は「瀬戸内のレモンの魅力を世界に発信していきたい」と話す。(根本晃)

 メモ ポッカレモンは1957年発売のロングセラーだ。名古屋市のバーのオーナーだった故谷田利景氏がカクテル用につくった瓶入りの合成レモン液が起源。それが評判になり、谷田氏は現ポッカサッポロにつながる「ニッカレモン」を設立した。

連載知っとこ! DATA

この連載の一覧を見る