都内のトンボ108種を紹介 東京タワー背景に赤トンボ

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熊井洋美
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 赤い東京タワーを背景に羽を休めるアキアカネ、ビル街を望む池で産卵するギンヤンマ。高層ビルに囲まれた汐留や赤坂でも、目を凝らせばトンボを見つけることができる。東京は、意外にトンボにとって暮らしやすい水辺がまだ残っている土地だ。

 都内を歩いて探索を続けてきたトンボ愛好家、喜多英人さん(62)=東京都中央区=が7月、「東京都のトンボ」(いかだ社、3520円)を出版した。

 本土に生息する80種をはじめ、小笠原諸島固有種や既に絶滅した種も加えて東京で記録された108種全てを紹介し、鮮やかな写真とともにトンボとの思い出をつづっている。

 幼少の頃から昆虫観察に親しんできた喜多さんが本格的にトンボ観察を始めたのは、社会に出た後の1980年代後半ごろだ。

 捕虫網とカメラと記録ノートを手に、週末は関東近郊へ、長い休暇には北海道や沖縄へ飛び、時には海外にも足を延ばしてトンボを追いかけてきた。

 標本づくりに取り組んでもみたが、「生きているときの輝きが失われてしまう」と、いつしか撮影が調査活動の大きな柱になった。フィルム時代も含め、撮りためた画像は20万枚を超えた。

 足元の都心を見つめ直すようになったのは東京郊外から中央区に引っ越した十数年前だ。

 皇居や国立科学博物館付属自然教育園など、周囲と切り離された緑と水辺があり、永田町や大手町でもトンボ探しに力が入った。 

 「毎年9月20日過ぎには銀座でもアキアカネを見ることができる」のは長年の観察の成果ともいえる。

 通算1千日近くをかけて、島…

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