毎月勤労統計の調査正常化へ 「統計不正」に区切り

江口悟
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 国の基幹統計である「毎月勤労統計調査」をめぐり、総務省の統計委員会は27日、調査法の正常化のために厚生労働省が2019年6月分から一時的に代行していた東京都の業務を、22年1月分から東京都に戻すことを認めた。これで18~19年に発覚し、国会で紛糾した統計不正問題への対応に一区切りがついた。

 厚労相が申請していた。毎月勤労統計は、雇用、給与、労働時間などの動向を明らかにする調査。データは国の委託を受けた都道府県が事業所から集め、結果は毎月公表される。

 この問題をめぐっては、本来は500人以上の大規模事業所はすべて調べるルールだったのに、厚労省が東京都に委託した調査について無断で04年から3分の1の抽出調査とし、データの補正もせずに結果を公表していた。賃金が高めの大規模事業所のデータが少なくなったため、調査結果は全体の賃金が本来よりも低めに出ていた。厚労省が本来の調査結果に近づけようと、18年1月からデータ補正をひそかに始めていたことも明らかになった。

 問題の発覚後、厚労省は過去の調査結果について可能な範囲で補正を実施。緊急避難的に東京都の業務を一部代行し、本来は調査すべきだった約750事業所への郵送・オンライン調査を実施してきた。これで19年6月分から調査結果は正常化していた。その後、東京都が全数調査の体制を整え、2年余りを経て、ようやく業務も正常化できる見通しがたったという。(江口悟)